2012年も1ヶ月が過ぎ、インフルエンザがまだ猛威を振るっていますが、ニュース等ではちらほらと花粉症の話題も耳にするようになりました。
当院では既に花粉症の患者様が多くいらっしゃっております。
今年の花粉の飛散量は「例年並み」または「やや少なめ」と言われておりますが、油断をせずに症状が現れる前に予防対策をとるのがお勧めです。

今回から花粉症コラムとして、特徴的な症状に対する予防法、並びに治療法(漢方を中心に)少しずつ紹介していきたいと思います。

くしゃみ

くしゃみは花粉症の人の75%の人に見られるなど頻度が高く、鼻水、鼻づまりとともに花粉症の三大症状と呼ばれます。

花粉症のくしゃみの特徴は先ずは回数が多い事です。古来より『一つほめられ、二つけなされ、三つ惚れられ、四つ夜風邪のひきはじめ』と言われますが、花粉症のくしゃみは発作的に起こり、回数も7、8回程度と頻回になるという特徴があります。

花粉症のくしゃみは上記の様に頻回であるため、しばしば仕事や学業に支障をきたします。また自動車などの運転中や慎重を要する作業中にくしゃみの発作が起きる事は、重大な危険を生じる事もしばしばあります。
では花粉症のくしゃみに対してはどうすれば良いのでしょうか?
先ずは、吸入する花粉の量を減らすためにマスクをしましょう。また寒冷刺激によるくしゃみの誘発を避けるため、なるべく体が冷えないような服装を心がけましょう。

治療としては、先ずは抗ヒスタミン薬の内服が良く効きますので第一選択としています。

運転や精密作業を行うなど眠くなると困る場合は、漢方薬による治療を行います。漢方薬は即効性があり、眠くならない等のメリットがあります。

漢方薬は同じ症状であったとしても各人の体質に応じて処方を変える必要があるため、一概にどの薬を出すという事は言えませんが、標準的な証(ショウ-"体質"を意味します)の人に対しては下記を処方しています。

19番・小青竜湯(ショウセイリュウトウ)
最も一般的な花粉症の漢方薬です。くしゃみに対しては殆どの体質の人に有効ですが、冷え症がある人のくしゃみには特に良く効きます。(関連ページも参考にしてください。)
119番・苓甘姜味辛夏仁湯(リョウカンキョウミシンゲニントウ)
胃腸が弱い、心疾患・重度高血圧・前立腺肥大などがある等の理由により麻黄剤が飲めない場合に19番・小青竜湯に代わって処方する漢方薬です。

上記のような漢方薬を適切に用いることで、眠くならずに、よく効いて、且つ体にも優しい治療が可能となります。

もちろん漢方薬と抗ヒスタミン薬などを組み合わせることでの相乗効果も期待できます。
今までのご自身の治療方法も継続し、組み合わせたいなどのご希望もぜひ当クリニックにご相談ください。

次回は、こちらも花粉用3大症状のひとつ”鼻水”について取り上げてまいります。

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