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ニューモバックスは200611月に国内認可されたワクチンです。

肺炎球菌には90種類以上の血清型があり、定期接種で使用される「23価肺炎球菌ワクチン(一般名:23価肺炎球菌莢膜ポリサッカライドワクチン、商品名:ニューモバックス NP)」は、そのうちの23種類の血清型を予防の対象としたワクチンです。この23種類の血清型は、成人侵襲性肺炎球菌感染症の原因の約6割~7割を占めるという研究結果があります。

 

侵襲性感染とは本来は菌が存在しない血液、髄液、関節液などから菌が検出される感染症のことをいいます。

肺炎球菌感染症とは?

肺炎球菌は主に気道の分泌物に含まれる細菌で、唾液などを通じて飛沫感染し、気管支炎や肺炎、敗血症などの重い合併症を引き起こすことがあります。 肺炎はわが国の死亡原因の第5位となっています。抗菌薬(抗生物質)が効かない耐性菌も登場しており、肺炎球菌感染症は重症化しやすく、現代でも注意が必要な感染症です。

起因菌

肺炎球菌という細菌によって引き起こされる病気です。

感染経路として、主に小児の鼻や喉に存在し、咳やくしゃみによって周囲に飛び散り、それを吸い込んだ人へと広がっていきます。からだの抵抗力(免疫力)が低下している人などが、肺炎球菌に感染すると、肺炎球菌感染症になることがあります。

日本人の約35%の高齢者では鼻や喉の奥に菌が常在しているとされます。

どんな症状?

成人では、その名のとおり、「肺」に感染して「肺炎」を起こすことが多く、その他として菌血症/敗血症※1、髄膜炎※2などを起こすこともあります。

※1 菌血症/敗血症:血液から肺炎球菌が検出される状態で、重症の感染症
※2
髄膜炎:脳や髄膜への肺炎球菌感染症

予防接種の対象は?

高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンの定期接種があります。

該当する年度に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳となる方と、60歳から65歳未満の方で、心臓、腎臓、呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害やヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害がある方は定期接種の対象となります。
さらに、2019年度においては、2018年度末に100歳以上の方は定期接種の対象となります。

今までに「23価肺炎球菌ワクチン」を接種したことがある方は定期接種の対象とはなりません。また、「13価肺炎球菌ワクチン(一般名:沈降13価肺炎球菌結合型ワクチン、 商品名:プレベナー 13)」は、2022(令和4)年41日 時点では定期接種に使用できません。ただし「13価肺炎球菌ワクチン」を接種したことがある場合でも「23価肺炎球菌ワクチン」を定期接種することができます。

肺炎の原因は様々な原因でおこり、また肺炎球菌には多くの血清型がありますので、過去に肺炎や肺炎球菌感染症にかかっていても、定期接種の対象になります。

接種対象年齢において、長期に渡り療養を必要とする病気にかかっていたために、定期接種を受けることができなかったと認められた場合、長期療養特例として定期接種を受けることができます(この場合、接種可能となった日から1年以内に接種を受ける必要があります。)。特例に該当するか否かについては、医学的な判断が必要です。詳細についてはお住まいの市町村にお問い合わせください。

定期接種の実施主体は市町村になります。お住まいの市町村にお問い合わせください。

肺炎球菌ワクチンの接種後にみられる主な副反応には、 接種部位の症状(痛み、赤み、腫れなど)、筋肉痛、だるさ、発熱、頭痛などがあります。接種後に気になる症状や体調の変化があらわれたら、すぐ医師にご相談ください。

当クリニックでは事前のご予約にてワクチン接種を承っております。

ワクチン接種後、体調に変化がないか30分ほど経過を診させていただきます。ワクチン接種をご希望の方は、診療終了の1時間前までにご来院するようお願いいたしております。