☆節分と養生の話☆


2021年2月2日は『節分』です。

節分(せつぶん)は、雑節の一つで、各季節の始まりの日(立春・立夏・立秋・立冬)の前日、季節を分けることを意味し、こう呼ばれています。
一年に4回ある節分ですが、江戸時代以降は特に立春の前日である節分の日を指す場合が多くなっています。

2021年の節分は2月2日となります。ここ最近は、節分の日が2月3日であったため、2月3日で決まっていると誤認している人は多いと思われます。
今年は、24節季のひとつである立春が2月3日となります。
24節季の日付に関しては、地球と太陽の位置を国立天文台が調べて決定します。そのため、2021年の立春は2月3日の計算予測となるのです。
そのため、立春の前日の2月2日が節分となります。節分が2月2日になるのは1897年2月2日以来、124年ぶりとなるとの事です。

24節季の考えにもつながる旧暦では、立春に最も近い新月を元日とし、月の満ち欠けを基準にした元日=旧正月と、太陽黄経を基準にした立春は、ともに新年ととらえられていました。
旧暦12月末日=大晦日と立春前日の節分は、等しく年越しの日と意識されていました。
地方によっては、節分を年越しと称する事もある様です。

季節の変わり目には、邪悪なエネルギーである邪気=邪鬼が出現するため、それを払うための儀式が古くから行われてきました。
一般的には「鬼は外、福は内」と声を出しながら福豆を撒いて、年齢の数だけの豆を食べ、厄除けとします。
豆をまくのは、五穀のひとつである豆には、パワーが満ちているため厄除けに適切であるという事に加えて、マメという言葉が”魔滅”に繋がるという言霊効果も期待しての面もあるとの事です。
その他には、邪気除けの柊鰯などを家の門や室内の高いところに飾るなどの風習もあります。

近年、広まった風習としては、恵方巻があります。
恵方巻は、節分に縁起が良い方角=恵方を向いて、巻きずしを切らずに無言で黙々と食べるという風習によるとされていますが、起源には諸説あり定かではないとの事です。

恵方巻=節分に食べる太巻きについては、昭和初期から散発的な流行はあったものの、いま一つ全国的には普及していませんでした。
これが現在の様な広がりを見せたのは、コンビニエンスストアによるものでした。
ボジョレーヌーボーと同じような構図ですね。

平成元年(1989)に、セブンイレブンが広島県内の数店舗で試験的に「恵方巻き」と称して、節分の巻きずしを商品化した事に端を発します。
この時まで、実は”恵方巻”という言葉自体なかったとの事。
流行を造りだすには、キャッチーなネーミングが大切な様ですね。
その7年後に西日本で、さらにその3年後には全国で販売を展開させ、これが実質上の全国展開のきっかけだと言われています。

節分における縁起が良い方向=恵方は、毎年変ります。
恵方は、歳徳神(としとくじん)という一年を守ってくれる神様がいる方角のことを指しますが、「東北東」「西南西」「南南東」「北北西」の4方向のみとなるそうです。
2021年の恵方は「南南東」となっています。

我が家でも、節分は夕食に恵方巻を食べるつもりですが、恵方に向いて黙々と食べるのも味気ないので、恵方に一礼して、普通に太巻きとして食べるつもりです。

節分までの冬の間には、腎の働きが低下=腎気という気の力が低下します。腎の低下は冷えの悪化につながります。
腎の低下を補う漢方としては、『八味地黄丸』、『牛車腎気丸』があります。
同じ冷えでも、血の低下によるものについては、『四物湯』を基本処方とした一群の漢方、『十全大補湯』、『人参養栄湯』などを使います。
他にも、足腰の冷えには『温経湯』、四肢末端の冷えには『当帰四逆加呉茱萸生姜湯』などが効果的です。

節分を過ぎ、2月3日からは立春、季節の上では春に差し掛かりますが、まだまだ一か月程度は冷えが体に負荷をかける状況は続きます。
気力体力の減退や免疫力低下につながる冷えへの対処は、まだもうしばらくの間、怠ることなく続けたいですね。