むくみには効果的な漢方薬治療があります

朝の顔むくみや夕方の腕や足のむくみ。
むくんでいると、見た目が悪くなったりダルくなったりということもありますが、何よりも「病気なのでは…。」と心配される方もいるかと思います。
むくみの症状は特に女性に多いと言われております。むくみの原因として考えられるのが、運動不足やそれに伴う筋力の低下、同じ姿勢での長時間の活動などです。筋肉は血管やリンパ管を収縮させ、血液やリンパ液を循環させるポンプの役割もしております。元々男性よりも筋肉量が少なく、さらに、普段ほとんど運動をする機会がない女性だとさらにその筋肉量が落ちてしまい、筋肉がその役割を十分果たせなくなってしまうため、むくみの症状が出てきます。
また、近年では仕事をする女性が増えましたが、事務職などデスクワークが主で仕事中はほとんど座っている女性の方が多いのではないでしょうか?座りっぱなしや立ちっぱなしなど同じ姿勢で長時間いると、血液やリンパ液の流れが悪くなり、むくみを生じやすくなってしまうのです。

・朝起きると顔がパンパンにはれている
・身体がダルくて重い
・女性の方で夕方になると足がむくんでブーツやヒールが入らない
・女性の方で生理前になると手足がむくみやすい

また、水分が体内に溜まっているような水太り体質の人では、疲れ、多汗症(汗をかきやすい)などの症状も表れてきます。
体に水分が貯留していることによって、下半身にむくみが生じるようになりますし、膝関節に水が溜まると痛みまで引き起こすようになります。

実はこれらの症状には漢方薬治療が効果的なのです。

なぜむくみには漢方薬なのか?

むくみは、余分な水分(代謝できない水分)が、体内や体表面に溜まってしまった状態をいいます。
では、なぜ余分な水分が溜まってしまうのでしょうか?
それは、何らかの原因で、東洋医学でいう 『脾』・『肺』・『腎』の機能がうまく働かなくなってしまい、水分代謝、生殖や成長、老化に関わる「腎」の機能が低下しているからだと考えられます。

・「脾」→必要な水分の吸収と輸送に関与
・「肺」→汗の調節を行う
・「腎」→水分代謝全般を調節する、いらなくなったものを尿として出す

また、漢方において、人の身体は 『気』・『血』・『水』(き・けつ・すい)から成り立っていると考えられています。「気」は身体を支える原動力となるエネルギー、「血」は身体の器官や組織に栄養を与えるもの、「水」は摂取した飲食物の水分を消化吸収し、適当な形にして身体を潤します。これら全てがバランス良く巡っている状態が、人の身体として望ましい状態とされています。 東洋医学における“むくみ”とは「気」が不足し「水」が滞っている状態です。この「気」と「水」のバランスの崩れを解消するのに漢方薬が効果的なのです。

その方の証(体質)に適した漢方薬を処方します

足がむくみやすい方、朝顔がパンパンになりやすい方に効く漢方薬といっても、一つだけではありません。例えば、仕事終わりに手足がむくみやすいからといって、誰しもが『五苓散』を飲んでも効くわけではありません。専門医の診断のもと、適切な漢方薬を服用しなければ、効果はありません。

当院では同じ症状をお持ちの方であっても、同じ漢方薬を処方するとは限りません。その方の証(体質)にあった漢方薬を処方しています。また、漢方薬だけでは効果が弱いと思われる患者様には、漢方薬以外のお薬や治療を併用することもあります。その患者様にはどのような治療を行うのが最適なのかを常に考えながら治療方針を立てていくのが当院の特徴です。

五苓散五苓散ごれいさん
五苓散は体内に溜まっている無駄な水分を排泄し、全身の水分調節機能する効果があります。むくみに好適で、二日酔いにも効果的です。胃腸に負担を掛ける生薬が配合されていないので、胃腸の弱い方や高齢者でも安心して服用できます。五苓散は体の水分を調節する作用(水分の排泄だけでない)があるので、熱中症対策にも使用されています。
防風通聖散防風通聖散ぼうふうつうしょうさん
体力が充実していて、腹部に皮下脂肪が多く(太鼓腹)、便秘の傾向のある人に効果的です。
太ってお腹が出ている人や、暑がりでのぼせがあり、体内の水分が停滞している人に好適です。そのため、体力が弱っている虚弱体質の人や痩せ型の人にとって、防風通聖散は合いません。
防己黄耆湯防己黄耆湯ぼういおうぎとう
カラダの防衛力を高め、水分代謝を良くしてむくみをとる漢方薬です。色が白く、肉は軟く、俗に水ぶとりと称する体質の方や水を飲んでも太るような水太りタイプの肥満症の方に好適です。またむくみが気になる方で、疲れ易く、汗の多い傾向の人や肥満により関節がはれたり痛んだりするといった症状のある方にも適用されます。
当帰芍薬散当帰芍薬散とうきしゃくやくさん 全身のむくみが気になる方で、冷え症で貧血の傾向がある方、ときに軽いめまいや動悸を発症する方などに好適です。体力虚弱で疲れやすい方の「月経痛」、「月経不順」から、「産前産後の障害(貧血、疲労倦怠等)」、そして「更年期障害」、「めまい・立ちくらみ」等女性特有の症状にも処方されます。

まずはご相談にいらしてください

当クリニックでは開業以来、上記のような症状をお持ちの患者様が多数ご来院され、多くの方より症状が軽くなった、気持ちが楽になったなどのお声を頂いております。
当院では、患者様のお話にゆっくりと耳を傾けることに重きをおいており、一人一人に最適な治療法をご提案する事を診療の基本としております。 気軽に相談できる、敷居の低い漢方薬外来を目指し、日々多くの患者様を診療しております。
まずは一度ご来院頂き、つらい症状にやさしく効く漢方薬についてご相談ください。

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